まいどおおきに!
青年海外協力隊としてサモアで活動中のネギヤン(@negiyaaaaaan)です。
かれこれ協力隊としての生活も9ヶ月目。
残る任期は1年を切りました。
そんな最近のこと。
Twitterを通して仲良くなった友達(協力隊の応募を考えている)からこんな質問が。
そこであらためて、応募を決意した当時のことを振り返ってみました。
この記事では、わいが協力隊に応募した理由と参加している目的を書いていきます。
青年海外協力隊って、国際協力に関心がある人だけが参加するものだと思っていませんか?
じつは、そうでもないんですよってことを知ってもらえればうれしいです。
また、協力隊への応募を考えている方たちが、この記事を読んで
「なんだ!そんな理由でもいいんだ!」
と、応募への一歩を踏み出せてもらえれば幸いです。
スポンサードリンク
もくじ
「協力隊」を知ったきっかけ
算数プリントの印刷中に
じつは、協力隊のことを知ったのは、応募する2ヶ月前の2016年1月のことでした。
わいは、関西のとある自治体で小学校の先生をしています。
うちの自治体では
『新規採用者は3年勤務したら次の学校へ異動』
というルールがあります。
採用2年目が終わろうというある日。
いつものように授業で使うプリントをコピーしていると、壁に見覚えのないパンフレットが引っかかっているのが目につきました。
それが、これ。

「青年海外協力隊 現職教員特別参加制度」についての案内。
パラパラーっと斜め読みすると
『派遣時に満3年の国内勤務経験で派遣可能』
という記述。
ちょうど、次の募集で応募すれば派遣時に満3年の勤務経験をクリアできるし、3年異動ルールもばっちり。
その文字を見つけた瞬間、運命的なものを感じ、すぐさま家に持ち帰って熟読。
すると、その当時モヤモヤしていた思いや、やりたいことに対する、自分の次のステップとして「協力隊への参加」が最善の選択だと確信し、2日後に応募を決意しました。
協力隊に応募した理由・目的
そんな、ひょんなきっかけで「青年海外協力隊」を知って応募を決意した自分。
協力隊に応募した理由と目的は、大きく5つあります。
1.『フツーの先生』になっていく自分が怖かった
新卒からの2年間の教員生活で、自分が均(なら)されていってしまっている感覚がどこかでありました。
もともと、わいは
「大人になってもドッチボールしたい!」
っていうアホな理由で12歳から先生を目指しはじめたけど、
「勉強は体に毒だからやめとけ」
が口グセの、教育熱心な父親に育てられてきたおかげで、ろくな受験も経験せずに商業高校→経済大学と進学。(高校入試は数学2点なのに面接で商業高校に合格。大学は小論文で入りました。)
なのに、なぜか小学校の先生になったという、一般的な教員までの道のり(普通高校→教育大学/学部という)からは少し外れている道を通って、今、小学校の先生をしています。
だから、働き始める前は
GTOをもじって
『わいはGTNになる!』
とか
『わいにしかできへん教育やってやる!』
と友達に大口叩いて、鼻息荒く、意気揚々と先生ライフをスタートさせました。
が、しかし
働き始めると、右も左もわからず、ただただ過ぎる目の前の日々についていくのに必死。
あれよあれよと、学校社会に飲み込まれてしまったわけです。ダサいですよねー。
「わいにしかできへん教育」もなにも、まずは「守・破・離」の「守」をすっ飛ばして、いきなり「破」も「離」もできるはずがありません。
まずは、基本的なスキルの習得にてんやわんやしていました。授業にしても、クラス経営にしても、その他の雑務にしても。
そうして、気づけば2年目が終わろうとしていたときに、ふと気づいたのです。
『あれ、このままやと、いたってフツーの先生になってまうんちゃうか?』
そんなモヤモヤがつのっていたときに見つけた、協力隊募集のパンフレット。
協力隊に参加する先生がたくさんいることは承知だけど、全体で見ればそれは間違いなく少数派。「フツー」ではないですよね。
それに。流されかけていた日々から少し離れて、自分の先生としてのあり方をあらためて考え直したいという思いもありました。
これが、協力隊への応募を決心した理由の1つです。
2.流動性と広がりのない人間環境に嫌気がさした
そんな『脱 フツーな先生欲』にくわえ、当時のわいを悩ませていたのが、職場の人間環境。
誤解のないようにいうと、人間関係それ自体は、とても良好でした。
先輩にも、同期にも、後輩にもめぐまれて、かわいがってもらいながらたくさん学ばせてもらいました。今でも心から感謝しています。本当に。
ただ、これは学校という環境そのものの特性だと思うのですが、どうしても、その非流動性・広がりのなさにモヤモヤしていたのです。
職場の人数は約50人。
そこから、多くても入れ替わる人数は、せいぜい1年に10-15人。
先生として働いていると、仕事を通じて学校の外の人と知り合う機会はなかなかありません。
せいぜい近隣の小中学校の職員か、違う学校に勤める同期くらいのものです。もちろん、保護者の方とも仲良くはなりますが、それはまたちょっと違う。
もっとたくさんの人と出会って、知らないことをたくさん吸収したい欲が強い自分にとって、これはなかなかストレスでした。
いま思えば、自分から地域や、共通の趣味のコミュニティに飛び込んで、いろんな人と出会うこともできたのかもしれないと思うのですが、代謝の悪い人間環境に日頃からつかっていると、そういう意欲も落ちてしまうようです。
その頃のぼくは
- 仕事については、学校の同僚
- プライベートは、キャンプ友達・地元の友達
という、非常に固定的でせまーーーい人間環境で生きていました。
そんなときに見つけた「青年海外協力隊」という選択肢。
勝手なイメージですが「こういうのに参加する人って、ちょっとヘンで個性的なおもしろい人が多そう」というイメージがありました。
つまり
おもしろい人がいっぱいいそう
↓
今の人間環境を変えるのにもってこい
と、おもしろい人たちとの出会いを求め、応募を決意したのでした。
3.異国で学校の先生をしてみたい!
20歳のとき、大親友の相棒とインドに行って、現地の子どもと遊んだり、学校をのぞかせてもらったりしました。
そのとき感じた、日本の学校とのちがいが衝撃的で、
「将来、異国で学校の先生をしてみたい」
という夢がその頃から心のなかにありました。
そのためには、日本人学校の先生くらいしかないかなと考えてたのですが、パンフレットを読んでみると、どうやら青年海外協力隊もバリバリ外国で先生ができるよう。
むしろ、
日本人学校は異国にあるけれど、日本人が通う学校。
協力隊が派遣されるのは、現地の子供が通う学校。
で働くようだ、と判明。
自分の思い描く「異国の学校の先生像」は後者。
なので、協力隊の応募によって自分の夢の1つが叶う!ということも参加を決意した理由の1つです。
4.英語を喋れるようになりたい!
後述しますが、わいには『世界一周』という高校生の頃からの夢があります。
そこで
「英語を喋れれば、旅が充実するはずだ!」
と思い、高校生の頃から、今までなんども英語の習得にチャレンジしていました。
が、ことごとく挫折。
それもそのはず。
英語の学習を中1の1学期の期末試験でリタイアした自分は、be動詞すらわからず、高校の授業も大学の講義も、やる気はあれど基礎の無さでついていけませんでした。
また、働き始めてからの独学での学び直しも、同じ理由で挫折。
そこで、耳にしたのが、
「JICAの派遣前語学訓練所が、日本最高の語学学校と呼ばれているらしい」
との耳より情報。
また、派遣されて
「『喋れないと生きていけない環境』に身を置けば、いやが応にも喋れるようになるだろう」
と思い、応募を決意しました。
実際、1年前にはTOEICのスコアは、たったの320点でしたが、今はビーチで出会った西洋人と飲みながら世間話して仲良くなれるくらいには喋れるようになってます。
JICAの語学訓練、マジすげえっすよ。
5.世界一周資金の貯蓄
最後の理由はこちら。やらしいですが、大事なコト。
お金です。
この記事にも書きましたが、現職教員特別参加制度はとても待遇がいいです。
この高待遇には、「帰国してから子どもたちに経験を還元していってよ!」という期待がふくまれているのだと理解しています。にしても、本当にありがたい。
じつは、貯金というものが本当に苦手で、世界一周の夢をずっと持ちつつも、資金面での都合がつかず、今の今まで旅立ちに踏んぎることができていませんでした。(大学の休学費用が高額だったこと・教員免許取得のために通信教育のダブルスクールをさせてもらっていたことも言いわけとして紹介させてください)
この現職教員参加制度だと、2年間の給与が保障されている。
しかも、現地での生活費は別でいただける
→ 天性の貯金下手なわいでも、旅の資金がうまく貯まるのでは…?
と、参加を決意する最後の一歩を後押ししてくれました。
おわりに
まとめると、これらが、わいの協力隊に応募した理由と目的です。
フツーの先生からの脱却
学校では出会えないような、おもしろい人に出会いたい
“外国の学校で先生” の夢の実現
英語の習得
旅のための資金確保
『青年海外協力隊』って、その宣伝のされ方や学校教育でのあつわれかたで、いかにも「国際協力」という感じ、気高く、立派なイメージがあるかもしれませんが、別にその道を志す人以外にも、いろんな理由で参加してる人がいます。
駒ヶ根訓練所や、派遣国のサモアにいる隊員と応募した理由を話しても、十人十色でいろんな理由がでてきます。
それでオーケーなんです。
だって、
「国際協力への意欲がものすごくある隊員」も
「それ以外の理由で参加している隊員」も
現地の人からしたら、みーんな同じ
「日本から来た1人のボランティア」
ですもん。
だから
「協力隊に興味があるけど、国際協力とか全然わかんない」
「自分の力を試してみたい」
「海外で働いてみたい」
「人の役に立ちたい」
「なんかおもしろそう」
どんな理由でも、全然オーケー。
引け目を感じることも、応募をちゅうちょすることもありません。
すこしでも「参加してみたい」という心の火が灯っている、あなた。
「えいやっ!」と飛び込んでみたら、意外となんとかなるものです。
それに、今までとは違う世界が見えるかもしれませんよ?
少なくとも、ぼくには見えました。
この記事が、協力隊参加へのきっかけになれば幸いです。
最後まで読んでくださってありがとうございました
ではまた!
『人生でやりたい100のことリスト』をつくったら、これからの人生にワクワクしてきた!
【青年海外協力隊 応募】要請書ではここを読め!後悔しない2年間のために
【青年海外協力隊 現職教員特別参加制度】応募から派遣までの流れ