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【『なめらかなお金がめぐる社会。』家入一真 感想 】資本主義から “個人の幸せ” を追求できる社会へ

 

まいどおおきに、ネギヤン(@negiyaaaaaan)です!

 

この記事では家入一真さんのなめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』を読んだ感想を書いていきます。(これ全部で本のタイトルです

 

この本は、お金稼ぎ消費経済的な豊かさを追い求めることあまり興味がもてない、生きるモチベーションが湧かない、ボクらの世代に対して新しい未来の提案をしていくれている1冊です。

 

 

クラウドファンディング会社 CAMPFIREの家入一真さんが書いた本

こんな本です。

  「お金がすべて」の社会のその先に。
クラウドファンディング、恩送りの社会。
資本主義のアップデートが始まる。
今、家入一真が伝えたい、新しいお金、経済の姿。―ささやかな助け合いから生まれる小さな物語が、クラウドファンディングの現場では日々、誕生している。
グローバル経済や商業主義、会社、学校などの既存の大きな仕組みを「大きな経済圏」と呼ぶならば、
個人レベルでつながりを持ち、支え合うコミュニティを僕は「小さな経済圏」と呼びたい。
そして、この「小さな経済圏」こそが、何かと生きづらくなった現代で、新しい生き方の鍵を握っているのだ。
(「はじめに」より)

 

目次
第1章 「いい社会」って何だ?
第2章 21世紀型の生き方と「小さな経済圏」の試み
第3章 小さな灯をともし続ける
特別対談1 家入一真×pha「次の時代の生き方論」
特別対談2 家入一真×谷家衛「行きすぎた資本主義とCAMPFIREの役割」

 

著者 家入一真さんはこんな人

連続起業家。1978年福岡生まれ。中学時代にいじめによる引きこもり、登校拒否を経て中退。画家を目指し油絵を学ぶも、親の交通事故など家庭の事情で断念。22歳でpaperboy&co.を起業。JASDAQ市場最年少で上場する。その後退任し、40社ほどのスタートアップベンチャーへの投資を行いながら、BASEやCAMPFIREの創業、都内で多数のカフェの立ち上げ、現代の駆け込み寺「リバ邸」の立ち上げなどをしている。個人名義でも多数のウェブサービスの立ち上げを行うクリエイターでもある。2014年には東京都知事選にも出馬し5位の得票数を得る。

-amazon 著者についての詳細 より

 

 

『なめらかなお金がめぐる社会』と『小さな経済圏』って、ナニ?

 

タイトルにある

『なめらかなお金がめぐる社会』

『小さな経済圏』

という言葉がこの本のキーワード。

 

では、それぞれどういう意味なのでしょうか?

 

それぞれみていきましょう。

 

 

『大きな経済圏』と『小さな経済圏』

まずは『小さな経済圏』という言葉から。

 

『小さな経済圏』

があるならば当然

『大きな経済圏』

があります。

 

かつての高度経済成長期のように「大きなことはいいことだ」と成長・拡大を続けることを目指す既存の経済や仕組みを「大きな経済圏」と呼ぶならば、今、CAMPFIREで起こっているプロジェクトのような、 個人や地域レベルで小さなつながりを持ち、支え合っているコミュニティのことを、僕は「小さな経済圏」と呼びたい。

 

つまり『大きな経済圏』とは

 

おねぎくん
おねぎくん
もっとお金儲け!

 

おねぎくん
おねぎくん
もっと消費!

 

おねぎくん
おねぎくん
もっと!もっと!!

 

っていう経済的な豊かさをトコトン追求していく社会のこと。つまり、昔から今現在までぼくらが生きる社会を貫いてきた価値観のことです。

 

それに対するのが小さな経済圏

この言葉を思ったのは、家入さんが島根県 隠岐の島の海士町を訪れ、そこに住む人々の暮らしを見たことがきっかけだそう。

 

東京への帰り道、僕は海士町で見たことや聞いたことを頭の中で整理していた。彼らは本当に大事にすべきものをちゃんと見つけているし、自分の幸せを追求しながらもコミュニティとしてちゃんと機能している。 資本主義の問題、承認欲求の問題、働き方の問題、地方の問題。 今の日本が抱える課題と解決策がすべてつながっていく感じがした。

「あ、小さな経済圏で自由に生きてるな」と思ったのはそのときだった。

彼らの生き方はきっと、資本主義とか社会のあり方を 21 世紀型にアップデートしていくときのロールモデルになりうる─そう思った僕は、彼らのような人たちの声を集め、新たな居場所を作れないか、と考えた。

小さな経済圏という世界は、ついさっき生まれたようなものではない。元から存在していて、誰もが気づかずに通り過ぎていた重要な事象だったのだ。

 

何より僕の心を動かしたのは、この島で暮らす移住者たちが今のライフスタイルを手に入れるために、「自分はどんな生き方をしたいか?」という問いから逆算していることだ。

ー中略ー

大切なのは「どんな生き方がしたいか」であり、それは「自分にとっての幸せとはどこにあるのか」を探るということだ。

「海を眺めながら暮らせたら幸せだろう」、「じゃあ、そのためにはどうしたらいいだろうか」、「海を眺められる場所に住む必要がある」、「海を眺めて暮らすためにはいくら稼げばいいんだろうか」、「どういう暮らしをしていけばやっていけるんだろうか」と、理想の生き方から逆算することで、「自分にとっての幸せな生き方」を考え抜いてきたからこそ、海士町で出会った人たちは自分たちの足でしっかり立っているように見えるのだろう。

 

この節を読んで「足るを知る」という言葉が頭に浮かびました。

もっともっと…と終わりのない欲を追い求め続けるんじゃなくて、「自分の幸せの尺度」を自分で知って、それを満たすために生活をデザインすること。

それが『小さな経済圏』で生きるということなのかな、と。

 

 

『大きいことはいいことだ!』←ホンマかそれ?? な現代

あなたは、『大きな経済圏』に幸せや生きがいを感じますか?

わいは、イマイチ感じません。きっと同じ思いをしてる人多いんじゃないかと思います。

 

社会の価値観は「大きいことはいいことだ」から「小さいことはいいことだ」へと変わろうとしている。 もちろん、大きいことによるメリットはまだたくさんあるけれど、そうかといって大きいことが唯一の選択肢だとは思えないし、とくに若い世代はその思いが僕よりも強いと思う。

現代の資本主義では、「富むこと」や「勝つこと」、「権力を持つこと」などが、人生のゴールであるかのように思われがちだけれど、それだと貧しい人や競争に負けた人などは蚊帳の外だ。

もちろん、今の資本主義を良くすること、いわば大きな経済圏を発展、改善させることも大切なことだ。しかし、それだけではなくなっているという話も、一つの側面だ。「行きすぎた資本主義」に、精神的にも金銭的にもフィットしない人も幸せを追求できる社会が「いい社会」だとするならば、個人と個人がつながった、企業や国などの社会構造に依存しない「小さな経済圏」が充実していく必要がある。

 

おねぎくん
おねぎくん
もっと成長!もっと消費!もっと発展!

 

という社会に

 

ワイ
ワイ
ん?なんか違うくね?

 

と違和感を抱く人が増えてるんじゃないのかな?と。

ものすごく共感です。それこそ、今流行りの「ミニマリズム」なんてその象徴的なものではないでしょうか。

 

『小さな経済圏』志向は加速していく

テクノロジーの発展によって、これからいわゆるこの「『小さな経済園』志向」は加速していくんじゃないか、と著者はいいます。

 

「自分の人生」「自分にとっての幸せ」といった内的な充足感は、社会構造が大きく変わっていく近い未来において人々の活動の主たる原動力となっていくと思う。

人工知能やロボットによる仕事の自動化の流れについて「僕らの仕事を奪っていく」みたいなネガティブな言われ方をされるケースが多いけれど、人間の活動をアシストするのがテクノロジー本来の意義だ。

複雑な計算とか、力作業もしくは緻密な作業、決まり事に従うだけのルーチンワーク、もしくは命を危険に晒すような仕事が人間の手から離れるのは当然のことだと思う。

例えばその結果、農業の自動化が進んで、物流も自動化され、調理も自動化されたら、僕らはもはや食べ物に困ることがなくなる。

そんな時代になったら、「会社のために生きる」とか「生活費を稼ぐために生きる」といった、生きる目的を外部に依存することができなくなる。

そこで唯一重要なことは、自分の内的欲求をいかに満たすかであって、自分なりの生き甲斐を見つけて、幸せを追求できるかだ。

それができないと、なんのための人生なのか悩み続けることになる。

定年退職したお父さんが、急に気持ちの拠り所がなくなってしまって心を崩してしまうのと全く同じだ。

世の中は個人の自由や幸せに価値を置く時代に確実になっていく。

 

なるほどな、と腹落ちしました。

 

 

『小さな経済圏』のために、お金をもっと『なめらか』に

もう1つのキーワード『なめらかなお金がめぐる社会』

家入さんは、それを『金融包括』という言葉で説明しています。

 

世界銀行による「金融包摂(Financial Inclusion)」の定義は「すべての人々が経済活動のチャンスを捉えるため、また経済的に不安定な状況を軽減するために必要とされる金融サービスにアクセスでき、またそれを利用できる状況」ということ。

 

個人がそれぞれの『小さな経済圏』で生きていくということは、一人ひとりが各々の幸せを追求しながら生きるということ。

そうなると、その幸せのあり方はその人、その経済圏によって異なります。

そうなったとしても、個人がお金に困ることなく自分の思い描く幸せを求めて生きていけるような社会。

それが『なめらかなお金がめぐる社会』なんだと、自分は解釈しました。

 

CAMPFIREで掲げているミッションは「資金調達を民主化し、世の中のだれしもが声をあげられる世の中をつくる」 こと。

有名な人でも無名な人でも、金額が大きくても小さくても、等しく「挑戦」という名の小さな火を灯そうとする行為だ。放っておいても格差が広がっていく世界で、誰しもが声をあげられること、それこそが大事なのだ。

鳥取あたりの学生が、「こんなことをやっていきたい」と声をあげて、それが秋田の中小企業の社長や静岡のOLや愛媛の専門学校生の目に留まって支援が集まり、実現する。

もちろん、それがうまくいくかどうかはわからないけど、それが僕のイメージする、「個人を中心とした小さな経済圏」だ。大きくて話題性のある事例も大事だけど、そういう小さな事例をとにかくたくさん作っていきたい一心でCAMPFIREをやっている。

そんな社会を作るためには、僕たちは世の中のお金をもっと、なめらかにしないといけない。 活動のためにお金を借りたり、集めたり、誰かをお金で支援したりといった、お金を介したコミュニケーションはまだまだ限定的だし、硬直的だ。

それに、世の中でお金を持っているのも一部の層。そのお金をもっと社会に還流させることができたら、きっと社会はよくなるはずだと信じている。

 

自分の幸せやライフスタイルを追い求めるうえでの「経済的な障壁」をなくして、「選択肢」を増やし、アクションへの「言い訳」をなくすことがCAMPFIREやPolcaをとおして家入さんがおこなっていることなんだとわかった気がします。

 

 

おわりに:幸せを存分に追い求められる未来へのワクワク

読み終わってから「こんな社会になればいいな」というよりも「こんな社会がやってきそうだ」という現実味を帯びたワクワク感がものすごく湧いてきました。

 

またまがいなりにもイチ教師として、そんな素敵な社会がやってきたときに

 

おねぎくん
おねぎくん
自分の幸せ…なんやろな…わからへん…

 

ってなっちゃうような未来のオトナを育てないようにしないとな、とも感じました。

 

 

本文では、もっと他にもバーニングマンの話やホームレス小谷さんの話、評価経済の負の側面などここに書ききれなかったおもしろい話もたくさんあるので、ぜひともあなたも読んでみてください。

 

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

ほなまた!